おうち英語は楽しくて、ついつい熱がはいってしまいますよね。家の中も、車の中も、できるものなら語りかけも全部全部英語にしたい!
私はそんな非常に熱量の大きい母親でした。
私には子供が3人います。
長男と次男は5学年差。2人とも違う形でおうち英語と日本語量のバランスがとれないまま成長しました。
その成長記録と現在の国語力、英語力をお伝えします。
おうち英語を続けていくにあたって、どちらがより理想に近いか、是非参考になさってください。
今回は長男編です。
↓こちらは次男編です。ご参考に。
おうち英語やりすぎた⁈日本語に苦労している長男
- 3〜6歳をアメリカ現地校で過ごす
- 早生まれ、成長スロー
- 13歳で英検1級合格
- TOEFL、TOEICリスニング満点
長男は現地プリスクールとキンダーでした。日本で英語保育、インタープリスクールキンダーなど、就学前まで英語環境の集団生活を送っていたお子様と、同じプロフィールです。ご参考になさってください。
おうち英語やり過ぎ⁈国語が出来ない現実
長男を授かったとき、第一子長女は2歳。おうち英語まっさかりな時期。生まれた長男は抜群に耳がよく、TOEFLリスニング満点、TOEICリスニング満点という実力なのは、胎教も影響していると思っています。
しかし現在公立中2年生の長男の国語は平均点並。漢文古文はまだ暗記系のためなんとかなっていますが、漢字が圧倒的に弱く全く書けません。その他の科目は主に暗記なので、努力次第でなんとかなりますが、漢字ミスで減点が多く、本当にもったいないことをしています。
国語が圧倒的に出来ない長男。これには私も猛省している原因があります。
おうち英語やり過ぎた!ひらがなを全くしなかった就学前
子どもが、現地の生活が合っていた、現地校をめちゃくちゃ楽しんでいたことは、駐在員家族にとってありがたいことです。毎日安心してプリスクールへ送り出していました。
また我が家は「海外にいてもおうち英語は続ける」という家庭方針だったので、家庭内のテレビや本も英語。両親との日本語の会話と、寝る前の日本語絵本読み聞かせだけが、長男にとっての日本語でした。家庭内で日本語に困る様子は特になく、絵本も黙って聞いていたため、これだけやっていれば良いと思っていたのです。
しかし5才になる頃、長男に全く日本語読み書きをさせてこなかったことに気づき、焦って土曜日の日本語スクール(塾経営の土曜日本語幼稚園)へ行かせることに。ここに行かせれば間に合うだろうと思いながら入園しました。
ところがすでに手遅れだったのです
おうち英語やり過ぎた!日本語が書けない
アルファベットの直線的な文字に対し、ひらがなは柔らかい曲線ばかり。最初から明らかにつまずく様子がみえました。
そして、ひらがなくらいすぐ追いつく!と思っていたことがそもそもの間違いでした。すでに時期は年長さん。日本でこの年齢の子どもなら漢字を覚え始めていることでしょう。
それなのに、長男はひらがなすら書けない。でも日本人なんだから、なんとかなる、とまだ思っていたのです。
毎日ひらがなプリントをかいて、土曜日に持っていって、日本語で過ごす。この生活を1年続けましたが、ひらがなとカタカナで終わってしまい、漢字には到底辿り着けませんでした。この頃からすでに長男の心に「日本語やだな」という気持ちが芽生え始めていたのです。
おうち英語やり過ぎた。黒歴史の小学校
5〜6歳は母語の形成期と言われています。年長さんで「日本語嫌だな」と思った長男は、日本語は出来ない替わりに、英語は誰よりも上手になっていきます。
現地校では、我々のような外国人は、英語補習クラスの受講対象かどうかをチェックする言語テストを毎年1回受けます。息子はアメリカ生まれの現地人と全く同じレベルの英語力。本も読み、生き生きと発表している姿は親がみても嬉しかったのですが、その生き生きした姿はアメリカで見たのが最後となりました。
日本に帰国してからは、地方ということもあり帰国生補講クラスはなく、方言混じりの通常クラス。日本語がすらすら話せないのでイジリの対象になり、何度も学校と話し合いました。
学校の言い分はひとつ
「英語は一切やめて、日本語だけにしてください。日本語が出来ないのは家庭環境のせいです」
英語を否定された。でもやめなかった
学校から厳しく何度も言われましたが、私はおうち英語はやめませんでした。それは長男が、家なら好きな番組を英語でみて、リラックスしてくれるからです。
家でリラックスさせて学校で漢字頑張ってくれればそれで十分!
そのスタンスでいたらこれもまた大きく他の子と引き離される原因になってしまいました。漢字が読めないと、他の教科書も読めないのです。
3〜4年生になると、会話はスムーズに話せる様になってきましたが、本を初見でスラスラ読むことはなかなか身に付きませんでした。
でも、やっぱりおうち英語はやめませんでした。この頃すでに、英語は長男の大切な言語となり、英語のない生活は想像出来なくなっていたからです。
おうち英語をやり過ぎて塾から退塾勧告
国語は底辺の長男でしたが、周りの影響もあって学校で中学受験という言葉を覚えて帰ってきました。
勉強することは悪くない、と中受コースに申し込みしましたが、1ヶ月もしないうちに塾から呼び出され「この子のは中受に向いていない」と、退塾勧告を受けました。
ショックでした。
この子は学校からも怒られ、塾からも見放されるとは…。3ヶ月ほどジタバタしましたが、塾講師がいうように、とても受験が出来るレベルに追いつけないとわかってきました。
この頃にやっと色んな諦めがつくようになりました。
日本語もよく出来て、英語も維持していくことは長男には無理なのかもしれないと。
日本語は、日本の学校に通い続ければいずれ追いつくはずだ。でも英語は今やめたら周りに抜かされる日があっという間にくる、と。
そして決めた方向性は「誰にも負けない英語力をつける」でした。
おうち英語の方向性は家族でよく話し合うこと
長男はその後自由にのびのび英語を勉強し、小6で準1級、中2で1級に合格しました。本人に自信もつき、学校の定期テストも伸び始め、実力テストは好成績となってきました。
ここまで来るのに、9年かかりました。9年間も長男は「勉強ができない」「国語が出来ない」と悩んできたのです。これは明らかに親の指導が足らないせいだと思っています。
長男は早生まれ。成長スローだったのでのんびりタイプです。だから、特別長男が日本語飲み込みが悪いタイプだったのかもしれません。
ただ、やはり3-4才の言語ゴールデン期に、日本語を少しでも読み書きしておくべきだったと反省しています。ひらがな、カタカナの基礎があれば、小学校の漢字は補習校でも出来たでしょう。やはり原因はひらがなカタカナにあったと思います。
英語はその後でも遅くなかったでしょう。2才年上の長女がそうでしたから。
長男は今年高校受験です。どのような進路を選び、どう受験に取り組んでいくかも、お伝えしていきたいと思います。
私の経験と反省が、おうち英語のみなさんの参考になれば幸いです。