【帰国子女】帰国生受験は簡単?入りやすいってホント?

帰国子女

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昨年、長女が高校受験をしました。

長い間進路に悩みましたが、帰国生高校受験で第一希望の高校に進学することが出来ました。

「帰国子女は受験が簡単でいいよね」と言われることがありますが、正直何とも答えられません。

ここでは、我が家の帰国子女の受験についてご紹介します。

【帰国子女】中学生で帰国した場合の選択肢

長女が帰国したのは、中学2年生の秋でした。

選択肢は2つ

  • 県内の中高一貫校の編入試験を受ける
  • 地元の公立中へ編入して高校受験する

我が家は地方在住のため、選択肢はこの2つしかありませんでした。首都圏や大都市なら、選択肢はもっと多いのではないでしょうか?インターへ通う、などの選択肢が在るのも首都圏や大都市の特徴です。

都会に帰る子たちを羨ましく思いましたが、こればかりはどうしようもありません。

選択肢①私立中高一貫校の編入試験を受ける

私がまず望んだのは中高一貫校への編入試験でした。帰国が決まった頃から、わたしは常々、編入情報を各学校へ問い合わせをしたり、HPでチェックをしていました。そのため準備は整っていました。また、一時帰国の際に学校見学にも行っています。

しかも帰国時、奇遇にも地元私立トップ校の空きが出て、編入試験情報が出たところだったのです。日程的にも問題なく、私は「是が非でも」と望みましたが、娘は編入試験を受けませんでした。私は「今、私立中学へ編入すれば、みんなまだ入学して1年半。卒業まで約5年あるんだよ」と説得しましたが、拒否されました。

娘はその時すでに行きたい高校が決まっており、高校受験することを決めていたのです。

選択肢②地元の公立中へ編入し高校受験する

娘が選択したのは、地元の公立中へ編入するという道でした。

正直わたしはかなり不安でした。

知り合いがほとんどいない上、卒業まで1年ちょっとしかありません。部活を始めるにも活躍は期待出来ないし、全てにおいて時間が足らないのではないか、と心配の山積みでした。しかも、中学生の帰国子女は珍しく、果たして先生方の理解はあるのか、帰国生の受験進路について親身になってくれるのか。食欲がなくなるほど私の方が悩みました。

それを全て娘に伝えましたが、気持ちは変わらず、公立中へ編入することに決まりました。

もし帰国生編入試験を受けていたら?

もし、帰国生編入試験を受けてきたら、必ず合格していたと思います。なぜなら、条件を全て満たしていたからです。

中2の娘は、当時英検準1級、TOEIC905でした。十分な英語力、中1の成績も申し分ありませんでした。

中学で編入試験を設けるところは、概ね英検2級以上が主な条件。国際系は準1級のところもありましたが、どちらにしろ条件は満たしています。どこを受けても当日のテストを受ければ合格できたことでしょう。それは学校の先生方も明言しておられました。

中学で編入するのが最も入りやすい」と。

帰国生高校受験はハードルが高いという現実

公立中に編入したので、必ず高校受験をしなければなりません。しかも、帰国子女に慣れていない先生方は、受験に対して全く親身になってくれず非常に困りました。

「地元の高校へ進学したらどうですか?」

この回答しかありませんでした。

仕方ないです。自分たちが帰国生受験の道を選んだので、自分でなんとかしなければなりません。

結局全て一から自分たちで整え、受験スケジュールを組み、受験しました。結果として第一希望に合格出来ましたが、非常に孤独な戦いでした。

強く印象に残ったことは「帰国生の高校受験はハードルが高い」ということ。

帰国生認定、資格、中学での活動・活躍の記録、部活の記録、文化的活動、生徒会活動などリーダーシップのアピールなど。何枚にもわたる願書の自己PRのために、何日も徹夜が続いたほどです。

公立中へ中2後半で編入した娘は、学級委員すらなれず、部活も活躍出来ず、生徒会へは立候補の条件も満たせず、悔しい悲しい思いばかりが募っていました。

「海外の日本人学校にそのままいたらもっと活躍していたのに」と帰国時期が早かったことが非常に悔やまれました。でも仕方ありません。

第一希望に合格できたので、今こうして振り返ることが出来ますが、もしご縁がなかったらきっと「私立中学編入にしておけばよかった」と後悔していたと思います。

【帰国生受験】学校が求める帰国生とは

中学編入、帰国生高校入試を通して感じたことは「学校側は帰国生の鮮度を求めている」ということです。

在校生または同級生に、刺激を与えられる様な帰国生を求めている。どこの学校からもそれを強く感じました。そのため、高校入試の条件として「帰国1年半(または2年)以内」がほとんどの学校の条件でした。娘の中2の秋というのは、そのボーダーラインだったのです。賞味期限ギリギリの状態です。

公立中学では馴染めず絶望して、高校入試は誰にも頼れず苦労して、高校からは鮮度が古いと言われ、帰国生入試とはこれほど辛いものなのか、と何度も心折れそうになりました。

それでも、娘は高校受験に前向きに取り組み、自分に合う高校を自分で探し出しており、そこに向けて強い気持ちで受験に取り組んできました。よく頑張ったと思います。

【帰国生受験】自分に合った学校を選び抜く

娘は、帰国生高校受験をして自分に合った高校で現在のびのびと高校生活を送っています。今となっては、一時帰国の時に、何校も学校見学に行ったことが繋がっているのだと強く思います。海外から日本の学校を直接見学に行ったのですから「合う、合わない」を直感的に感じ取っていたのでしょう。

親の私は、地元の評判や偏差値などの情報でしか学校を判断できません。親にとって「良い学校」でも娘に「合う学校」ではなかったのでしょう。大変でしたが学校見学に行って本当によかったと、今改めて感じています。

一時帰国の学校見学の記事はこちら

【帰国子女】帰国生受験は入りやすさよりも「相性と校風」

確かに帰国生編入試験は入りやすいです。海外から直接問い合わせ、編入試験を受ければほぼ入学は確定だと言っても過言ではありません。

親としては子どもに苦労させず、評判の良い学校に通ってもらえたら嬉しいですよね。

でも、それは正しい進路ではないということが高校入試を通してわかりました。

大切なことは入りやすさよりも、楽しく通学できるか。そして、校風との相性です。

学校が望む「刺激を与える帰国生」だったとしても、そこには帰国生の自分を受け入れてくれる友達はいるのでしょうか。

帰国生受験は、決して入りやすいわけでもなく簡単でもない、というのが私の感想でした。

この経験がこれから受験される方の参考になります様に。

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