小学校や中学校に進級し、慣れてくると聞こえてくる声が「学校の英語の授業つまらない」。
おうち英語のお子さまたちや、小さな頃から英語を習ってきた英語経験者のお子さまたちをもつ保護者の方も、心当たりがあるかもしれません。
お子さまが幼い頃から英語に取り組んで来た方は、学校の英語の授業をつまらなく感じることはとても正直な気持ちだと思います。
今回は、つまらない英語の授業に帰国子女の子たちがどう対応してきたか、をご紹介します。
【帰国子女体験談】英語の授業がつまらない
英語は年々低年齢化しています。小学校に入学した時にすでに多くのお子さまが英語をならった経験があることでしょう。
授業をつまらなく思う理由は
- 既に知っている
- 授業スピードがゆっくり
- 同じことばかりを繰り返す
などか挙げられるでしょう。これは帰国子女が日本に帰国して、英語の授業を受けた環境とよく似ています。
色々な体験談を集めましたのでご紹介します。
【帰国子女体験談①】「スゴイ」と言われることを快感にした
在米時の友人Aくんは、明るくリーダーシップのあるしっかりもの。現地校でも真っ先に現地に馴染むタイプでした。そんなAくんは、帰国後間も無く「日本の英語の授業がつまらない」と言うように。お母さんは控えめなタイプでしたが、担任と相談して、Aくんにはみんなのお手本になってもらったり、体験談を話してもらったり、Aくんが英語の授業に活躍出来るように配慮してくれました。先生が理解ある方でラッキーだったかもしれませんが、クラスメイトに「へぇ〜スゴイ」と言われることがとても嬉しかったようです。
こういったお子さんの場合、ネガティブな意見は気にならないタイプなので、本当に羨ましいと思います。
我が家なら「自慢してる」とか「威張ってる」とか思われて意地悪されたらどうしよう、言われてもないのに憶測してしまうタイプなので、ポジティブAくんは本当に羨ましく思いました。
【帰国子女体験談②】「カタカナ発音が嫌だ」と耳を塞いだBちゃん
ネイティブの発音でアメリカで育ったBちゃん。日本の英語は、口周りや舌筋肉、発声の構造等で、どうしてもカタカナ発音になってしまいます。それがどうしても受け入れられなかったBちゃん。ネイティブ英会話で育ったおうち英語のみなさんにも、思い当たる方がいるかもしれません。でも授業中、耳を塞ぐことも、みんなの発音を変えることも出来ないのでどうしたものか、とお母さんは悩まれました。
その時、TOEICのリスニングを思い出したのです。自分がオーストラリア英語が全く聞き取れず解答用紙は塗り絵状態だったことを。
お母さんはBちゃんに言いました。「Bちゃんが大人になる頃には日本人は英語で仕事をするのが当たり前になると思う。その時に「日本英語」が聞き取れなかったら困るのはBちゃんだよ」と。
TOEICの話から、色んな英語がある、ということをBちゃんに伝えると、英語の時も聞く努力をするようになったとのことでした。
【帰国子女体験談③】アメリカとは違う教え方に注目させた
これは我が子のことです。
日本人の子どもが小学校で初めてひらがなを習うように、我が子たちも現地校でABCを習うことから始まりました。
現在の小学校英語は、アメリカ現地校の教え方とは全く違います。教材も、学び方も。その中でも、一点極めて大きく違う点は年齢的なこと、だと思います。
日本の小学1年生で始める英語の授業は、アメリカだと3歳の幼稚園で学ぶ内容。
だから小学2年生の子供が幼稚園のことをするのは、恥ずかしいような気持ちもあったのかもしれません。しかし、ここで親も一緒に「つまんないね」と同調する訳にはいかないと思い、伝えました。
「ちゃんと授業をきいてアメリカとどう違うか、家に帰ってきたら教えてね。新しい発見があるかもしれないよ」と。
『新しい発見があるかもしれない』は効果的だったようで(実際、あるのだと思います)、中学生になった今も真面目に授業を受けています。
つまらないと感じても授業は授業
つまらない授業が続くことほど苦痛なことはないでしょう。ましてや、エネルギーたっぷりの小学生のお子さま。大好きな英語の楽しみにしていた授業がつまらないとなるとストレスは相当なものになることでしょう。
でもここで「つまんないね」と同調して授業に文句を言うことは果たして正解なのでしょうか。
我が家は学校の授業は絶対に真摯に受けて欲しいと願っています。だから、決して驕らず、帰国子女でも永遠に英語学習者であることを忘れてはならないと口酸っぱくして常々伝えています。
年齢が上がれば上がるほど、授業の捉え方の差は広がってきます。一度「つまらない」認定をしてしまうと、英語の授業を聞かない子になってしまっては大変です。
英会話は上手かもしれないけど、読むこと、書くこと、そして単語など、完璧にこなせる小学生中学生は実はそうそういません。帰国子女でも危ういのです。
「授業がつまらない」と思っていられるのも実際ほんの短い期間です。
現在の中学校英語は、小学校で使った英単語を「習ったもの」と見なされ突然単語テストをするところもあるようです。
小学校で使う英単語は700語。これを全て読み書き発音を完璧に出来るのは、得意といえど努力と継続が必要です。
こちらは中学英語についてのブログです。こちらもご参考に。
もしお子さまが「英語の授業つまらない」と言い出したら、この体験談と中学英語のことを思い出していただき、お子様の性格にあった伝え方をしていけるといいですね。