我が家は海外駐在生活10年。海外出産、海外での病気や手術など大変なこともありましたが、総合的にみて海外生活してよかった、と駐在を終えた今ようやく思えるようになってきました。
しかし、取り返しがつかないのは親との時間。そして親と孫との時間。孫の成長を頻繁にみせてあげられなかった、親孝行できなかった、と悔やまれるのも事実です。10年で親は確実に年老い、私が覚えているフットワークの軽い両親は、帰国した頃にはすでに衰えていました。
「海外にいるからといって親孝行できなかった」と後悔したくなかったので、私なりに色々手を尽くしてきたつもりでした。親が喜んでくれたかどうかはわかりませんが、海外生活でも出来た親へのプレゼントをご紹介します。
今海外生活をされている方、または遠方でなかなか親と会えない方へ参考になりますように。
海外からでも出来る親孝行7選
私自身が海外から親に出来た(と一方的に思っている)親孝行、友人知人がしていた親孝行をご紹介します。
【海外からの親孝行①】タブレット
思いの外、結構多くの家庭がしていた「タブレット」のプレゼント。わたしもプレゼントした1人です。IT機器にめっきり弱い両親でしたが、海外からでも顔を見て連絡の取れるカメラ付きのタブレットは本当に渡してよかったと思っています。
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パソコンは持っていたのですがカメラがなく、後付けしたとしてもカメラが不具合を起こした時など、連絡が急に取れなくなった時困るだろうと、海外との連絡専用と割り切ってタブレットを購入。Wi-Fi接続を済ませ接続確認してから海外へ出発しました。
友達も同じようにタブレットを渡していました。また、親の携帯をiPhoneに機種変してきた、LINEのアプリを入れた、など親との連絡手段の確保をしたという方々も。
iPadを親に渡しておけばいつでも連絡がとれるので、タブレットの存在は本当にありがたかったです。
【海外からの親孝行②】フォトブック
写真は簡単にLINEやメールで送受信出来ますが、親世代はやはり手にとってみたいもの(らしいです)。我が家は年に1回程度、フォトブックをプレゼントしていました。
カレンダーも好評でした。その月の写真を載せておくと「7月はJuly 4th っていうイベントがあってね」など話題づくりもしやすく、親も興味を持ってみてくれていました。
また自分自身も1年間の毎月のベストショットを集めることができるので、アルバム作りは今となっては自分のためにもやってよかったと思っています。
ネットさえあれば海外で発注しても日本の住所に届くのでクオリティも発送も安心です。
【海外からの親孝行③】エアコンクリーニングの発注
高齢になるとエアコンのおそうじは大変だと察し、エアコンクリーニングを夏になる前に海外から発注しました。
「自分じゃなかなか業者さんに連絡とかしてまでクリーニング頼まないから助かった」とのこと。
勝手に日時を決めることだけを避けて、クリーニングを発注。時差のある中、連絡つけるのは大変かな、と思いましたが、メールやラインで業者さんとは連絡とれたので私も安心して発注出来ました。
まだ若い私でも、エアコンクリーニングしてもらったら嬉しいプレゼント!
親も喜んでくれ、頼んでよかったプレゼントになりました。
【海外からの親孝行④】おせち
おせちは自宅で作る派の母でしたが、ある年年末に体調崩したのをきっかせに、サプライズでおせちを送ったら涙を流して喜んでくれました。
それ以降、毎年おせちを送るのは私の役目。私もお歳暮を兼ねて早くから注文出来るので、重宝しています。
おせちはたくさん種類がありますが、我が家はこちらの「板前魂」一択です!
ぎっしり詰まったお節料理は、見た目も華やか!多くの方が心配される器ですが、艶消しの落ち着いた色合いで、発泡スチロール感は全くと言っていいほどありません。実は一度だけ、値段が2倍する高価なおせちを発注した年があるのですが、確かに食材も器も少しグレードアップしましたが、「板前魂」さんの華やかさにはとても及ばず、また翌年から元に戻しました。
かれこれ10年、毎年発注している「板前魂」のおせち。この10年の間に両親は年老い、父は大病をして噛む力がなくなってしまいました。でも、毎年おせちを楽しみにしてくれていたので、「他の業者さんのおせちにしようか」と悩んでいたところ、「板前魂」は、やわらかおせちも販売されているとのこと!
これは私も本当に嬉しかったです!また父におせちを楽しんでもらえる、と。
帰国した今でも、父の「やわらかおせち」と、他の家族や親戚用に「いつもの板前魂のおせち」を変わらず送り続けることが出来ています。
母は「海外からおせちが届いた時は本当にびっくりした!」「おせちは娘が毎年送ってくれると話すと、羨ましがられるのよ」と嬉しそうに話してくれるので、私も嬉しくなります。
【海外からの親孝行⑤】年賀状の発注
ご高齢の親御さまは年賀状は毎年送られている方が多いのではないでしょうか?私の親も、年賀状は当然の如く年末行事としてルーティン化しています。ただ、年賀状を買いに行くことが億劫、ネットの注文は不安、などで、年賀状を購入するまでが年々大変になっていくように感じ、ネットで年賀状を発注してあげるようになりました。
デザインもたくさん選べますが、10種類くらいに絞った中から選んでもらうと、お互いの手間が省けます。
親の好きなデザインはこれかな、と思い描きならが年賀状デザインを選ぶ時間は、私も楽しみのひとつでした。
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【海外からの親孝行⑥】父の日・母の日・敬老の日
父の日、母の日は世界中あるのではないでしょうか。我が家は、海外からその国のカードを郵送し、プレゼントはネットで頼んで送っていました。
「母の日なんていらないわよ」とよく言われ、カーネーションを送ることはありませんでしたが、代わりに母の好きなものや家族で食べれそうなものや必要なものを送りました。
また、季節のイベントはやはり意識するもの。9月になったら敬老の日は子どもたちからじぃじ・ばぁばへ写真を送ったり、海外にいても日本のカレンダーを忘れないように努めていました。
【海外からの親孝行⑦】家事代行クリーニング
我が家の場合、実家は田舎の一戸建てなので、庭の管理が大変。毎年夏ごろには雑草との闘いです。
これもある年、父が入院したのをきっかけに夏前に草抜きと除草剤をプロの方にお願いするようになりました。
高齢の両親には、草抜きは身体中に負担かがかかる作業。プロにお願いすれば、根っこまで処理してくれ、その後の夏の過ごし方が全く違います。
初めは「そんな草抜き程度にお金かけるのもったいない」と言ってきた両親も、プロの作業を体験すると毎年楽しみにしてくれるようになりました。
また友人は、実家の水回りのクリーニングを定期的に頼んでいました。力が入りにくく、お掃除も大変になってくる年齢の親。クリーニングサービスはありがたいと、喜んでくれたようです。
親孝行は海外からでも出来る!
ご紹介した7つのサービスを親孝行というにはおこがましいかもしれません。でも、海外生活をしている私たちは、親を忘れてしまったわけではなく、いつも気にかけている、ということをなんとか表現したいのです。
ただ、頻繁に一時帰国をすることも叶わず、電話やテレビ電話にも限界があります。だからこそ、なにか親孝行をしたい、といつも思っています。
我が家は10年の海外生活だったため、10年の月日はやはりとても長いものでした。一時帰国をしても所詮一時期的なもの。離れて過ごした時間を埋める術はありませんでした。
そんな中、何か親が喜んでくれれば、と色々模索して試してきて、喜んでもらえたもの、役に立ったものをご紹介しました。
- 連絡手段のためのタブレット
- 写真アルバムを送る
- エアコンクリーニングの発注
- おせちの注文
- 年賀状の発注
- 父の日・母の日・敬老の日のプレゼント
- 代行クリーニングの発注
親が喜んでくれれば1番ですが、私は何より「海外でも楽しいよ。幸せだよ。健康に生活しているよ」ということを伝えるようにしていました(時には嘘をついてでも)。すぐに会えず、離れて暮らす子どもことは、親ならきっといつも心配していることでしょう。
海外生活だけでなく、遠方にお住まいの方々にも参考になりますように。