※私の経験から感じた体験談です。参考程度にお読みいただければ幸いです
- アメリカ現地校ESLクラスアシスタント
- 日本(地方)プリスクール英語アシスタント(2園)
私は英語教室を開いているわけではありませんが、英語の先生のアシスタント業務を日米両国で勤めてきました。
アシスタントの良いところは、子供寄りの立場なので、お子さんが甘えてくれたり本音を話してくれるところ。
日本では英語保育のプリスクールでアシスタントをしています。小さい子は2歳からプリスクールにきて、英語保育で一日を過ごします。
そんな多くのお子さんたちを見守ってきた私が、経験上どれくらいでお子さんが英語を話し始めたか(補助なしで3語文以上の返事ができる)をご紹介したいと思います。
現地校・小学生編はこちら
【プリスクール入園】いつ話し始める?
私は教える立場ではありませんが、日本のプリスクールアシスタントを2園経験してきました。アシスタントは、子どもたちの変化を保護者のような気持ちで見守っている役目。
こんな私ですが、経験上、お子さんがどれくらいで話し始めるか、ということを時系列でご紹介したいと思います。
【入園して2週間】ずっと泣いてます
プリスクールに入園して2週間は、話すどころかずっと泣いてます。2〜3歳ならランチタイムまでギャン泣きが続くことはよくある光景。
私の勤務するプリスクールは日本人アシスタントも英語で接します。それも原因なのでしょう。誰からも日本語で言葉が聞けないのですからそりゃ泣きます。この2週間は踏ん張りどころ。(ここで辞めちゃう人もいるんです)
【入園して1ヶ月】やっと泣き止みます
お子さん本人も保護者の方もよく頑張られた1ヶ月目。お家に帰ったら疲れがでてすぐ眠ってしまう子もたくさんいるのでは?
2週間すぎる頃まで泣き続けていたということは、周囲に全く耳を貸してこなかったということ。
されるがままに身体がついてきた時期でした。
その時期が終わる1ヶ月頃。ようやく泣き止んで周りを見渡し始めます。
朝はどんなことやってるのかな?
この子はぼくより小さいかな?
まだじっと観察している様子ですが、体を動かす時は笑顔や笑い声が出るようになります。そして、先生が自分に向かって何か言ってるな?とアンテナを自分から出そうとしている時期です。
【入園3ヶ月】慣れてきた!日本語がじゃんじゃん出る!
毎日のルーティンにも慣れ、泣かずに登園できるようになりました。スタッフみんな嬉しいです。
今何をするか、次何をするか分かってきたので、園児はそれを言いたいのですが、英語がまだ言えない。だからつい日本語になってしまう。そんな時期です。
私が今勤務しているプリスクールは、その日本語も成長の一環として頭ごなしにNO Japanese!とは言いません。
That’s right! You know that. Very good! You can say like this.”(よくわかったね!そうだよ! それはこうやって言うんだ)
と英語で伝えます。
この頃は、お子さんが先生やクラスメイトと関わりたくて仕方のない時期。でも自分は日本語しか知らない。だから分かってほしくてつい大きな声で何度も何度も日本語で言ってしまう。そんな時期です。
先生もアシスタントも一生懸命語りかけます。一言でも真似してくれたら大袈裟にほめるほど。
だからご自宅で、英単語がぽろっと出たら「単語だけ…」とがっかりせず、大絶賛してほしいです!
この頃は、他のお子さんとも差がついてくる時期。特に真似をするのが得意なお子さまは、フレーズそのまま丸暗記出来るので、流暢に喋っているように見えることも。
また、耳にした言葉をまるっとそのまま口に出すことが出来る特技をお持ちのお子さんもいます。
多くの場合、この様なお子さんは全て流暢に喋っている訳ではありません。特定のフレーズに限定されます。意味を理解して話しているわけではなく、丸暗記。だから発音もすごくきれい!
そんな場面を見るとつい比べて焦りますね。
どの子も、成長の階段を登り始めた時です。どうか焦らないでください。
また、丸暗記型のお子さまは、繰り返しているうちにフレーズを覚えてきます。使う場面も覚えると、自然と率先して言えるように。子どもはよく観察しているなぁ、と感激します。
【入園半年】ついに3語文でました
入園半年くらいになると、3語文で会話が出来るようになってきます。またお子さんも、フレーズと場面を覚えるので「What’s happening? 」「Are you ok? 」などが自然と出るように。
たった3語ですが、全ての会話が成立するので、この頃、急に喋れるようになったかのように感じます。逆に1番差を感じてしまう時でもあります。
この頃には、先生からの問いかけもほとんど理解できるので、yes,no でしか答えられなくてもスムーズに1日を過ごすことが出来ます。
【入園前9ヶ月】英語が定着
これまでは朝登園してきても、unpack(おしたく)している頃は、日本語で喋ってしまう時もあったおこさんたち。
ところが9カ月頃から、園のドアを入った瞬間から英語脳に切り替えることが出来るようになります。
分からない言葉、知らないことは周りから吸収する力をつけ始めます。ここが、集団生活ならではの特徴だな、と思います。
「寝言が英語でした!」という保護者の声を聞き始めるのもこの頃が多いです。きっとプリスクールのことを夢にみているでしょうね。楽しい夢だといいな。
【入園1年】周りと差が気になる?
個人差があるので、おとなしい、引っ込みじあんなお子さんなどは、1年経ってもyes, no しか言わない子もいます。うちの子がまさにこれでした。
周りのお子さんはペラペラ喋っているのに(実際はほぼ3〜4語文です)、うちの子は全く喋らない、と落ち込みました。
1年経つ頃は、他のお子さんと非常に差がついているように感じ、このままでいいのか、と保護者の方が心配したり落ち込んだりする時期です。
そんな娘が話し始めたのは、1年3ヶ月頃でした。6ヶ月頃から英語が出始める子もいれば、うちの子のように1年過ぎてようやく話し始める子、様々です。
うちの子のように1年経ってから話し始める子は、すでに蓄積されているので、3語文から話し始めるのではなく、他のクラスメイトとほぼ同じレベルに追いついた状態で話し始めました。恥ずかしがり屋な性格が邪魔をして、言葉にならなかったんですね。
【プリスクール入園】英語発語は個人差が大きいです!焦らないで
プリスクールに入園したら、夏休みくらいにはペラペラになっているかな?と思い描いている方もいるかもしれませんね。
これが私が経験上の英語の発語スピードです。
思ったより遅い、と感じられたと思います。
でも日本語に置き換えてみると、同じくらいのスピードだと思います。初めての言葉が出て、お話できるようになるのに1年くらいかかっていませんか?
プリスクールのいいところは、母語と同じように英語脳を育ててくれること。日本語と同じように英語を育んでいけるので、英語脳が育ちます。幼いお子さんの特権ですね。
ただ、どうしても時間がかかることも特徴。
ここを理解していただき、お子さんも保護者の方も焦らず過ごしてもらいたいと願っています。
これからプリスクールに通うご家庭の皆さんの参考になれば幸いです。